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研究概要

本研究は、外国人観光客である外国人ゲストと日本人ホストの観光接触場面におけるインターアクションを分析するものです。
日本人ホストとは、ここでは宿泊施設、土産物店などで仕事として外国人ゲストと接する日本人を指します。
本研究ではこの日本人ホストの言語使用を「ツーリスト・トーク」と呼び、特に外国人ゲストに人気の高い和式旅館で、参与観察やインターアクション・インタビューなど方法を用い研究を行いました。
以下は調査対象とした旅館の一覧です。
(課題番号15K02653)

第1期目の研究では、観光接触場面における日本語の役割にも注目してきましたが、第2期目はその日本語を具体的に「やさしい日本語」に限定し、地方公共団体や旅館等で実際に使用してもらったり、各地で講演を行ったり、2冊の書籍を含めた執筆活動を行ったりしました。そして、観光接触場面では英語でなければならないというステレオタイプの払拭と、観光のためのやさしい日本語の普及に努めました。
特に書籍刊行にあたって、またシンポジウム開催にあたって、美唄市、柳川市、箱根一の湯旅館、京都枳殻荘、由布院山城屋、箱根和菓子店ちもと、箱根湯葉丼直吉、株式会社MATCHAに多大なるご協力いただきました。
(課題番号18K00718)

調査対象となった旅館 (一部)

(表内の略称の説明は表下に記載)

日本人ホストによるツーリスト・トークの特徴には次のようなものがあります。また、言語・社会言語面以外の社会文化的調整についても特徴が見られます。以下に簡単に記載しますが、詳細については掲載論文をご覧ください。

  1. 「客-宿」関係から「人-人」関係へ(ポジティブ・ポライトネス化)
    *下の記事をご覧ください。
    『訪日外国人との会話で、プライベートな話が気にならない理由』
    https://yasashii-nihongo-tourism.jp/2016/09/24/132
  2. 「事前調整」から「事後調整」へ
    *下の記事をご覧ください。
    『「オモテナシ」と「ほったらかし」』
    https://yasashii-nihongo-tourism.jp/2016/08/30/115
  3. 英語使用規範(日本語の非使用規範)
    *下の記事をご覧ください。
    『「英語でなくていんだ!」やさしい日本語でおもてなし』
    http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8277.php
  4. 談話の定型化
  5. 接触時間の増大
  6. 社会文化的調整
    『和式旅館がチェックインの前から布団を敷いておく理由』
    https://yasashii-nihongo-tourism.jp/2016/08/25/100
  7. その他